タイユバン　ＴＡＩＬＬＥＶＥＮＴ　2002年２月１１日

名実ともにパリを代表する三ツ星レストラン
決してゲストの期待を裏切らない「キング　オブ　三ツ星」
　豪華なのに落ち着ける店内、超有名店なのにおごることのないサ−ビス、伝統的なのに古さを感じさせない料理　　そして高そうなのに安い！　　
　最後にオ−ナ-のジャン・クロ−ド・ヴリナさんにサイン入りのメニュ-をもらい大満足でした。


タイユバンは凱旋門からも近く、メトロのジョルジュ・サンク駅からも徒歩５分ほどで着きます。サロンの内装は意外とシンプルですが威厳を感じさせるつくりです。照明も控えめで正統派のフランス料理を楽しむにはうってつけの雰囲気です。８時を過ぎたばかりなのでまだお客さんもまばらです。アペリィフに頼んだシャンパ−ニュを飲みながら渡されたメニュ−を眺めます。アラカルトのメニュ−は絵の入った大きなもので、内側がワインリストになっています。コ−スのメニュ−は別で、「ムニュ・デギュスタシオン（お試しのコ−ス）」　（130ユ−ロ）を頼みました。おすすめのワインは赤のボ−ヌ、値段は９５ユ−ロなので今日の会計は以外に安くすみそうです。
　　
・フォワグラのコンフィ　胡椒風味、三つの果実のマ−マレ−ド添え
フォワグラだけを食べるとちょっときつさも感じますが、マ−マレ−ドをつけて口に入れると絶妙な味に変ります。


・あみがさ茸のラビオリ　トリュフの載ったバタ−シャンピニオンソ−ス
ラビオリを泡立てたバタ−ソ−スでいただきます。濃厚ですが抜群の美味しさです。ワインがすすみます。

・ヒメジのアイオリソ−ス　プロバンスの野菜ス−プ
かりっとしたひめじの皮にナイフに入れ、身と共にス−プに浸して食べると、にんにく風味のほくほくとした身に野菜のエキスがしみ込み、プロバンスの恵みを感じさせてくれます。


・乳飲み子羊のロティ　ア−ティチョ−クのバリグ−ル添え　
子羊の肉はとてもやわらかく臭みもまったくありません。トリュフ風味のソ−スとの相性も抜群です。ア−ティチョ−クの詰め物と一緒に味わうといっそうやわらかい味わいになります。

・煎ったクルミをはさんだブリ−・ド・モ−、　マ−シュのサラダ　カレ−風味
ワゴンからチ−ズを選ぶのも楽しいですが、このようなチ−ズの料理もいいものです。




・ヴァニラ風味のミルフィ−ユ
・チョコレ−トクリ−ム　ピスタチオソ−ス添え
さくさくのパイとヴァニラクリ−ムのミルフィ−ユ、これだけでも充分に美味しいのですが、その後のチョコレ−トム−スも濃厚でさらに満足させてくれます。
最後にプチフ−ルとコ−ヒ−を味わいます。会計をして席を立つと、オ−ナ−のヴリナさんとマダムが笑顔で見送ってくれました。


ワイン　　　　　　　BEAUNE LES CENT VIGNES 95　　95ユ−ロ
アペリティフ（シャンパ-ニュ）　　　　　　　　　　　　　　　　19ユ−ロ
ミネラル・ウォ−タ−　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　6ユ−ロ
コ−ヒ−　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　5ユ−ロ

　ピエ−ル・ガニエ−ル　PIERRE　GAGNAIRE
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　2002年２月12日

豪華ホテル　バルザック内のレストランは広々として落ち着いた雰囲気
斬新な料理は驚くほどに美味しく、それでいて伝統を感じさせてくれます
コ−スの量はとても多く食べきれませんが、シェフの情熱がひしひしと伝わってくる料理でした
途中、ピエ−ル・ガニエ−ルさんが挨拶にまわってきて感激しました


ピエ−ル・ガニエ−ルはメトロのジョルジュ・サンク駅からわずか数分、ホテル・バルザックの中にあります。入り口はホテルとは別になっているので、ホテル側から入らなければホテルの中とは思わせない雰囲気です。中に入るとバ−があり、ダイニングまではちょっと歩きますが、広く現代的なサロンです。照明は控えめで落ち着いた雰囲気をかもし出しています。今日も８時に伺いましたが、やはりまだ空いており先客は１組だけです。案内された席に着くとちょっと暗いようにも思えますが、テ−ブルの上を照らし出す明かりはまるでスポットライトのようで、主役である料理の登場が待ち望まれます。
アペィリティフのシャンパ−ニュを頼むとメニュ−が渡されます。コ−スのメニュ−は説明が長く難解なのですが、日本人のギャルソンなので詳しく説明してもらえます。ソムリエおすすめのワインは98年のムルソ−です。

　頼んだ料理　　　　「ムニュ　ピエ−ル・ガニエ-ル」　168ユ−ロ

・ヒメジのジュレ　クリ−ム状のセルフイユとエゾバイ貝
一口食べただけであまりの美味しさにうなってしまいます。絶妙な濃度で、ひめじの旨みが完璧にジュレに閉じこめられています。細かく刻まれたセルフイユとエゾバイもジュレによく合っています。


・ホタテ貝柱のクネル　干したセップ茸とかぶのサルピコン
これも美味しいのですが、ホタテのクネルの味が濃く、体調も良くないせいかちょっとくどく感じます。




・オルレアン産の牡蠣　エシャロット・アンディ−ブ・上海キャベツ・いのししの生ハム・真たらの煮込み
大きな牡蠣が他の具材の味と調和してすばらしい味になっています。




・マレモ−ル産のアスパラガス　豚の耳？添え、はしばみ風味
イカのような冷製の料理はさっぱりとしています。




・胡椒の効いたサワラック産のウニのブイヨン　鴨のフォワグラの燻製・冬野菜とかぼちゃのニョッキ
ウニのブイヨンにフォワグラ、聞いただけでも美味しそうですが、食べみると予想以上の美味しさに圧倒されてしまいます。
でも料理の量が多くとても食べきれません。残していた料理を見てギャルソンが「量が多いようなのでシェフと相談してアレンジしてみます」と言ってくれます。アレンジしてもらっても体調も悪いので食べきれるものでもありませんが、その気配りがうれしいです。

・牛ヒレ肉　搾ったキャビア・ケッパ−・玉ねぎとレタスのマ−マレ−ド・骨髄を使ったソ−ス
小さな牛ヒレ肉に野菜のピュ−レとキャビアが載っています。あっさり仕上がっていて美味しいのですが、もうお腹に入りません。


・３種類のチ−ズの料理
独創的な３つのチ−ズの料理です。チ−ズの上に載った野菜がとても辛く食欲が少し回復したようです。



・ガニエ−ル特製デザ−ト
３つのフル−ツとフル−ツソ−スがかかったスポンジケ−キ、フル−ツソ−スに半分浸り表面がコ−ティングされたケ−キ、かんきつ類のヨ−グルトシェイク、３つのプチフ−ル、ブル−チ−ズのアイスクリ−ム、５層のマカロン、ビスケットとヌガ−、以上７種類ものデザ−トです。どれも個性的で刺激的な味わいです。

これだけの量の料理なので、食後のコ−ヒ−を飲むころには１２時を回っていました。呼んでもらったタクシ−でホテルに戻りました。体調の良い時にぜひまた訪れたいお店です。

ワイン　Ｍｅｕｒｓａｕｌｔ, Ｈ.Ｂｏｉｌｌｏｔ　98　　82.6ユ−ロ
アペリティフ（シャンパ−ニュ）　　　　　　22ユ−ロ　
コ−ヒ-　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　8.5ユ−ロ

　ル・サンク　　ＬＥ　ＣＩＮＱ　　　　　2002年２月１３日　

超高級な「フォ−シンズホテル　ジョルジュ・サンク」内のレストラン
奥行きが広く、天井も高いサロンはゴ−ジャスですがくつろげます
とってもフレンドリ−なサ−ビスで、リラックスして食事が楽しめます
軽いながらもインパクトのある料理
最後に食べたメニュ−をプリントアウトしてくれます


オ−プンした2000年に一つ星、翌年には二つ星になった今もっとも勢いのある店なので、期待もふくらんできます。
８時にタクシ−でフォ−シ−ズンズ・ホテルに着きました。ドアマンに迎えられロビ−に入ります。数年前に改装しただけあって、重厚さを保ちながらも近代的で広い空間が広がっています。レストランの場所を尋ねるとその場からコ−トを預かり案内してくれます。
右手にラウンジがある廊下を進むとさらに広い空間が現れました。奥行きも天井も広くそして豪華です。まだ８時ですが、大きなホテルだけあって宿泊客も多いようで、ビジネス客や一人客も目に付き、すでに８割ほどの入りです。

今回もお試しコ−ス（２００ユ−ロ）を注文します。ギャルソンが「英語でお聞きしますか？それともフランス語で？」と聞いてきます。なるべくフランス語を使いたいのですが初心者レベルなので、英語を使う誘惑には負けてしまいます。
ロゼのシャンパ−ニュを飲みながらワイン選びに迷っていると、ソムリエがグラスで白を、ボトルで赤を勧めてくれました。

アミュ−ズにはフォワグラのコロッケが出されます。
・栗のロワイヤル　トリュフ・フォンドゥ添え
カップの蓋を開けるトリュフの香りが広がります。上部の濃縮されたトリュフごとスプ−ンですくって食べると、栗とトリュフの香りと味が広がります。



・レ・ドゥ・プ−ルと黒トリュフ　薄切りのパン
泡立てた卵黄を温めた牛乳で溶き、オレンジエッセンスやラムを加えたレ・ド・プ−ルに細かく刻まれたトリュフが載っています。トリュフの味わいが引き立つ料理です。


・ちょうざめのソテ−とセブル−ガ・キャビア
初めて食べるちょうざめは以外にくせがありません。たっぷり載せられたキャビアと共に、ベアルネ−ズソ−スともよく合っています。リッチな親子競演の一皿です。


・オマ−ルの燻製とロ−ストした冬野菜
オマ−ルとアスパラなどの野菜が混ぜられ、カプチ−ノ仕立てのソ−スがかかっています。旨みが強調された素材に軽めのソ−スが絡み食欲をそそられます。


・子鳩の胸肉のロ−スト
鳩の横に小さく切った野菜がきれいに盛り付けられています。ソ−スはディアブルソ−ス、素材も火入れの具合もすばらしいです。



・プル−ン・カリソンをはさんだサブレとバニラアイスクリ−ム
ワゴンのチ−ズを楽しんだ後はデザ−トです。
どちらもきれいで美味しいのですが、辞めたパティシエのデザ−トはどんなに凄かったのだろうかと想像してしまいます。

・マンダリンのスフレ・シャ−ベット・サラダ
　





帰りにタクシ−を頼みましたが、２０分たっても呼びにきません。違うギャルソンに聞いてみますが、どうも頼み忘れたようです。５分もすると呼びにきましたが、いままでのサ−ビスがよかったのであまり気になりませんでした。

ワイン　　Ｖ.Ｍｏｎｔｈｅｌｉｅ 97（白、グラス）　　　１８ユ−ロ
　　　　　　Ｍｏｕｌｉｎ Ｓｔ Ｇｅ. 98（赤、ボトル）　　８５ユ−ロ
アペリティフ（シャンパ−ニュ・ロゼ）　　　　　　２３ユ−ロ
ミネラル・ウォ−タ−（バドア）　　　　　　　　　　10ユ−ロ
コ−ヒ−　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　９ユ−ロ

　フォ−ジュロン　　ＦＡＵＧＥＲＯＮ　　　2002年２月14日

バレンタインデ−に訪れた二つ星レストラン
特別な日に、常連さんたちがにぎやかにお祝いをしていました
アコ−ディオン弾きが席を回り音楽をかなで、とても楽しい雰囲気の中で食事を楽しみました
隣のフランス人夫婦が英語で話かけてきたりして、とてもなごやかな雰囲気でした
特別のコ−スメニュ−で、赤ワインは飲み放題。アンリ・フォ−ジュロンさんやマダムも挨拶に来てくれました
長年にわたりパリで常連客に愛され続けた名店　フォ−ジュロンは2004年度版ミシュランで一つ星に降格した後、閉店しました。三ツ星にはなれないけれどお客もお店もこのままで大満足、そんな印象のお店でした。もう味わうことはできないけれど、あの日の楽しかった時間を永遠に忘れることはないでしょう。　



頼んだ料理　　「ムニュ　セント・バレンタイン」　　２２８ユ−ロ（ワインを含む）
　　　ワイン　　　RULLY BLANC RABOURCE 99　O.Leflaive　
　　　　　　　　　　SAINT AMOUR en magnum 99　G.Trichard
　　　　　　　　　　LES HAUTS DE SMITH 94　Pessac Leognan

・トリュフのピュ−レ添えの半熟卵






・ホタテとフォワグラ　トマトとマンゴ−のソ−ス、トリュフ添え












・ピレネ−産　乳のみ子羊のロティ　プロバンスの香り




・コルシカ島産のブリ−・ド・モ−





・４つの風味の３つの菓子のピラミッド

　アラン・デュカス・オ・プラザ・アテネ　
　　ALAIN　DUCASSE　AU　PLAZA　ATHENEE
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　2002年２月15日

超有名シェフ　アラン・デュカスのフラッグシップレストラン
名門ホテル　プラザ・アテネにあるレストランの内装は豪華で現代的
料理・サ−ビスともに洗練されており、まさに最高峰
当然お値段も最高峰


タクシ−でプラザ・アテネに向かいます。車で渋滞する金曜の夜のシャンゼリゼ大通りからモンテ−ニュ通りに入り、８時ちょうどに着きました。ドアマンに案内されロビ−に入ります。すぐ奥がレストランのようです。入り口で名前を告げ中に入ると豪華で落ち着いた空間が広がっています。モダンでほどよい照明、席間も広く落ち着いて食事を楽しめそうです。
テ−ブルの上に立てかけられたプラスティックの薄いボ−ドがメニュ−になっています。
コ−スは２種類、この季節ならではの「黒トリュフ　コレクション」（250ユ−ロ）を注文します。トリュフずくしのスペシャルコ−スです。
フ−ドつきのワゴンにいっぱいの黒トリュフが運ばれてきます。ふたが開けれるとトリュフの豊潤な香りが広がり、この寒い季節ならではの恵みを味わえる喜びを感じてきます。
アペリティフにはロゼのシャンパ−ニュを頼みます。
ソムリエのおすすめのワインはコルトンのグランクリュです。２５０ユ−ロもしますが、今回の旅行も最後の夜なので奮発してみます。

・ホタテ貝柱のソテ−　トリュフソ−ス
ホタテの貝殻の上にソテ−された貝柱、その上にはキャビアが載り、トリュフソ−スがかけられています。見た目も美しくシャンパ−ニュにもよく合います。


・冬のトリュフのサラダ
皿いっぱいにスライスされたトリュフが積み重ねられています。上にはさらに細かく刻まれたトリュフがちりばめられ、トリュフソ−スがかけられています。黒く輝く美しい一皿です。森の香りが広がるなか、その一切れを口に運ぶと、しゃくしゃくとした歯ざわりと共に濃厚な味わいが口いっぱいに広がります。

・ブルタ−ニュ産オマ−ル　セロリの付け合せとトリュフ
鮮やかな皿にきれいに盛り付けられたオマ−ル、そのソ−スは濃厚さを残しながらも軽めに仕上げられています。添えられたトリュフとの相性も抜群です。

・ブレス産の鶏　黒トリュフのシャプリュ−ル
ロ−ストされたブレス鶏の上に、細かく刻まれたトリュフが衣として全体を覆っています。鶏の横にはトリュフのソ−スがかけられ、その下にはクリ−ムのソ−ス、つけ合わせには丸くかたどったトリュフのジュレと野菜のミルフィ−ユが添えられています。見た目も美しく黒と黄色のコントラストが見事です。トリュフの衣をまとった鶏は、香りも食感も味わいも最高です。ソ−スを絡めて口に運ぶと、さくっとした衣とそれに閉じ込められたジュ−シ−なブレス産の鶏の旨みが味わえます。
ソムリエの選んでくれたワインもすべての料理に合っています。普通コ−スで１本のワインを頼むと合わない料理もあるのですが、今回はトリュフとの相性が良いのでしょう。

チ−ズはフ−ドつきのワゴンで運ばれてきます。３種類選びますが状態は最高です。デザ−トワインを勧められます。コルシカ島産のマスカットワインを頼みます。

・濃厚なチョコレ−ト　やわらかいプラリネ　アイスクリ−ム
チョコレ−トケ−キとチョコタルト、チョコレ−トの上にア−モンドが載った焼き菓子、それにバニラアイスが皿に載せられています。他に焼き菓子とチョコレ−トなどのプチフ−ルもたくさんあって食べきれないほどです。最後にエスプッソで締めくくります。
会計を済ませ、タクシ−が来たので席を立つと、おみやげとしてメニュ−が、女性には丸いパンも渡されます。
タクシ−で走る夜更けのシャンゼリゼ大通りはすっかり静かになっていました。


ワイン　　　　　　　　Ｃｏｒｔｏｎ Ｂｒｉａｉｌ 97　　　　　２５０ユ−ロ
　　　　　　　　　　　　Muscat Corse（グラス）　　　１４ユ−ロ
シャンパ−ニュ　　　Alexandra Rose（グラス）　　２９ユ−ロ
ミネラルウォ−タ−　　　　　　　　　　　　　　　　　　　８ユ−ロ
コ−ヒ−　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　６ユ−ロ


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